札幌高等裁判所 昭和51年(う)101号 判決 1977年2月23日
主文
原判決を破棄する。
被告人角田有功を罰金三万円に、被告人佐々木信正を懲役四月に、被告人加藤好二を罰金八、〇〇〇円に処する。
被告人角田有功及び被告人加藤好二において罰金を完納することができないときは、それぞれ金二、〇〇〇円を一日に換算した期間、その被告人を労役場に留置する。
被告人佐々木信正に対し、この裁判が確定した日から二年間その刑の執行を猶予する。
原審及び当審における訴訟費用の負担を別紙のとおり定める。
理由
本件各控訴の趣意は、弁護人野口一、同杉村英一、同横路民雄が連名で提出した控訴趣意書に、これに対する答弁は、札幌高等検察官椎名啓一が提出した答弁書に、それぞれ記載されたとおりであるから、これらを引用し、当裁判所はこれらに対し次のように判断する。
第一控訴趣意第一(事実誤認の主張)について
一原判示第一の事実について<略>
二原判示第二の事実について
所論は要するに、原判決は、被告人角田が外数名と共謀のうえ、鎌田松雄に対し暴行を加え、同人に加療約一〇日間を要する右肩関節、右手関節捻挫の傷害を負わせた旨を認定した。しかしながら、(1)原判示の、被告人角田が鎌田のもつている八ミリカメラを両手で引張り、さらに他の一、二名と共に強く引つ張つた、という事実はない。被告人角田がカメラの紐に指をかけて鎌田からカメラを取り上げようとしていたときに、動労組合員の何名かがこれに加わり、さらに狭い場所に十数人が折り重なつたような状態になつたため、カメラが引つ張られ、自然に被告人角田の手に移つたのである。(2)原判決は、鎌田の負つた傷害が、いわゆる五十肩とは似て非なるもののように説示するが、これは独断であつて、右傷害は五十肩程度のものとして評価すれば足りるものである。したがつて、右の二点において原判決には事実の誤認がある、というのである。
しかしながら、右(1)の点については、原判決挙示の関係証拠(ただし、原審証人野々村茂の原審公判廷における供述は、原判示第二の事実とは直接の関係がない。)、ことに原審証人鎌田松雄の供述によれば、優に原判示の事実を肯認することができ、記録及び証拠物を精査しても、所論の事実誤認を疑わせるに足りるものはない。この点について原判決が、「弁護人らの主な主張に対する判断」の項の二、に詳細に説示するところも、これを正当として首肯することができる。若干付言すると、被告人角田は原審公判廷において、自己が八ミリカメラの本体には手をかけず、指を紐(ハンド・ストラツプ)にひつかけていただけである旨供述しているのであるが、一方では、その行為の意図は「どこかいじればフイルムぐらい取れるんではないかという感じ」であつた旨を供述しているのである。カメラからフイルムを抜き取るためには、当然カメラの本体に手を触れる必要があるのであるから、同被告人の供述には矛盾があるというべきである。そして、当審証人山根隆の供述及び被告人角田の当審供述をもつてしても、原判決の事実認定を覆えすに足りない。
次に右(2)の点については、所論は右「判断」のうち鎌田の傷害に関する説示を非難するのであるが、原判決は右「判断」部分(判決書一五枚目表末行から一六枚目二行目まで)において、証拠に基づき鎌田松雄の疼痛の自覚、受診、医師の診断、その後の症状などを認定したうえ、これらの認定事実は、鎌田の感じた痛みがいわゆる五十肩の場合と似ている点があるということと矛盾しない旨を説示しているのであつて、何ら所論のいう独断にわたる点はない。そして、鎌田が被告人角田らの暴行によつて受けた傷害の症状が、いわゆる五十肩の症状と似ているとしても、だからといつてこれを刑法上無視しうるものでないことはいうまでもない。
したがつて、論旨は理由がない。
三原判示第三の事実について<略>
第二控訴趣意第二(法令適用の誤りの主張)について
一原判示第一の事実について
所論は要するに、被告人三名ら動労組合員の本件行為の背景には、佐藤忠次郎が鉄道労働組合の役員として被告人らの団結権の侵害を意図したという事実があり、さらに、佐藤が被告人らに対し挑発的な発言をし、時間的余裕があるのに話合いを拒否したこと、佐藤の受傷の程度が低いことなどを合わせ考えれば、被告人らの行為には可罰的違法性がないから、被告人三名を無罪としなかつた原判決には法令適用の誤りがある、というのである。
しかしながら、被告人三名の原判示第一の所為が可罰的違法性を有することは、既に原判決が「弁護人らの主な主張に対する判断」の項の一、に詳細に説示するとおりであつて、これを正当として首肯することができる。原判決説示のように、佐藤には被告人らの「話合い」の要求に応じる義務はないのに、被告人らは、十数名で佐藤一人に執拗につきまとい、同人をとり囲んで暴行を加え、比較的軽微とはいえ傷害を負わせたのであるから、たとえ被告人らの行為の目的が自らの団結権を守ることにあつたとしても、その行為が法秩序全体の見地からみて許容されるものとはいえない。それゆえ、論旨は理由がない。
二原判示第二の事実について
所論は要するに、鎌田松雄が八ミリカメラで動労組合員らを撮影したのは、犯罪捜査に対する協力という公益上の必要に出たものではなく、当時動労組合員によつて犯罪が行なわれ、又は行なわれて間がないときでもなかつたから、同人の写真撮影行為は被撮影者の肖像権を侵害するものであること、その他本体が争議行為に関連して発生したことなどを合わせ考えれば、被告人角田の行為には可罰的違法性がないから、同被告人を無罪としなかつた原判決には法令適用の誤りがある、というのである。
原判決が認定したところによると、事実関係は概要次のとおりである。すなわち、被告人角田ら十数名の動労組合員が、動労帯広支部のダイヤ改正反対行動の一部として、原判示日時に帯広駅四番線ホームにおいて、急行「狩勝一号」の車両に「合理化反対」などと記載したビラを貼付し、当局側の者が口頭でこれを制止した。この間、当局側の現地対策本部員である鎌田松雄は、四番線ホームなどで現認採証行動をしていたが、「狩勝一号」発車後に、一番線ホーム上から、動労組合員らと公安室長が四線番ホームの上下に分かれて大声で言い合いをし、動労組合員らが拳を振り上げるなどしているのを見て、不測の事態が起こるおそれを感じ、八ミリカメラでその状況の撮影を始めた。そうしているうちに、動労組合員二名が鎌田の撮影行為に気づき、四番線ホームから線路をこえて鎌田に向かつて疾走し、被告人角田がこれに続き、次いで原判示の所為に出たのである。
ところで、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由を有することはもちろんである。このことは、その写真撮影行為が、警察権等の国家権力の行使として行なわれる場合だけでなく、一般私人によつて行なわれる場合であつても同様である。しかしながら、個人の有する右自由も、いかなる場合にも無制限に保護されるものではなく、他の法益を保護するため必要のある場合には、合理的な範囲で相当の制限を受けることがあるといわねばならない。そして、一般私人が、被撮影者の承諾なしにその容ぼう・姿態を撮影することは、次のような場合には右自由の侵害として違法かつ不当とはいえず、許容されるものと解すべきである。すなわち、その写真撮影の目的が、正当な報道のための取材、正当な労務対策のための証拠保全、訴訟等により法律上の権利を行使するための証拠保全など、社会通念上是認される正当なものであつて、写真撮影の必要性及び緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもつて行なわれるときである。
これを本件についてみると、鎌田松雄は当局の現地対策本部員として、動労組合員らのダイヤ改正反対行動の現認採証にあたつていたものであり、同人の八ミリカメラによる撮影行為が労務対策上の目的で行なわれた場合であることは明らかである。そして、動労組合員らによる前記列車車体へのビラ貼り行為は、違法な争議行為として日本国有鉄道法による懲戒の事由に該当する疑いが濃厚であるから、その状況を撮影することは正当な労務対策であるということができ、さらに、右ビラ貼り行為にひき続きこれに起因して生じた動労組合員らと公安室長との紛争も、右ビラ貼り行為と密接な関連をもち、動労組合員らによつて懲戒処分の対象となりうる新たな行為がなされる可能性も十分に予測しうる状況であつたのであるから、その状況を撮影することもまた正当な労務対策であるということができる(原審証人鎌田松雄の供述及び領置してある八ミリフイルム一巻(当庁昭和五一年押第三〇号の2)によれば、鎌田がまず動労組合員らのビラ貼り行為の状況を撮影し、続いて同一のフイルムに右公安室長との紛争の状況を撮影したものであることが明らかである。)。したがつて、鎌田の本件写真撮影の目的は、社会通念上是認しうる正当なものである。また、本件写真撮影が労務対策上の証拠保全のために必要であり、当時の状況に照らし緊急を要したことも明らかである。そして、鎌田は一番線ホーム上から2.3番線ホームを隔てて四番線ホーム上下の状況を撮影したのであるから、至近距離から大写しにするような場合と異なり、撮影の方法も一般的に許容される範囲内の相当な行為と目すべきである。
したがつて、鎌田松雄の本件写真撮影は、承諾なしにみだりに容ぼう・姿態を撮影されないという個人の自由を違法に侵害するものとはいえず、相当な行為として許容されるといわなければならない。そして、その他所論指摘の諸事情を考慮に入れても、被告人角田の行為が法秩序全体の見地からみて許容されるものとは解しえない。してみれば、原判決が、鎌田の写真撮影行為の違法性を否定し、被告人角田の行為につき可罰的違法性を認めたことは相当である。それゆえ、論旨は理由がない。
三原判示第三の事実について
1 奥区長の職務の公務性について
所論は要するに、国鉄職員の仕事の大半は、私企業たる鉄道事業の場合と同様に、非権力作用であるから、国鉄職員が行なう場合にのみこれを公務として保護するのは憲法一四条に反する差別的取扱いであり、非権力作用については業務妨害罪の適用により刑法上の保護を与えれば足りる、したがつて、被告人佐々木の運転区長奥康幸に対する行為に公務執行妨害罪を適用した原判決には法令適用の誤りがある、というのである。
しかしながら、原判示の、帯広運転区長奥康幸が運転区建物内に侵入した被告人佐々木らに対し退去を要求し、かつ同人らの行為を阻止した行為は、同建物の庁舎管理者たる同運転区長が、庁舎管理権に基づき庁舎の目的に対する障害を除去しようとしたものであつて、刑法七条一項、日本国有鉄道法三四条一項により、刑法九五条一項の「公務員ノ職務」に該当する。日本国有鉄道法、公共企業体等労働関係法等の諸規定をみれば、法は、国鉄の業務を高度の公共性を有する準国家的業務としていることが明らかであり(当裁判所昭和五〇年(う)第一一二号同五一年三月四日判決参照)、法律が国鉄をこのように位置づけていることは、国鉄が全国的な公共輸送機関であり、その業務がわが国のほとんど全土という広範囲に及び、したがつて、国鉄の輸送量が全交通・輸送機関のそれに占める割合はきわめて高く、ことに国民が国内の中・遠距離旅行をするについては国鉄に対する依存度が圧倒的に高いこと、国鉄が複雑膨大な企業体であつて、その業務が全国的に相互の有機的な関連を有していることなどを考えれば、十分にこれを理解しうるところである。そうしてみると、前記の刑法七条一項及び日本国有鉄道法三四条一項により、国鉄職員が広く刑法上の公務員として取扱われることは、まさに法の意図するところであるといわねばならず、明文に反してこれと別異に解すべき合理的理由は存在しない。したがつて、国鉄職員の職務に対する関係でも公務執行妨害罪が成立しうるのであつて、それが民営鉄道の従業員の職務(たえば、民営鉄道企業における会社建物等の施設管理権に基づく行為)に対する場合とは異なる取扱いであつても、国鉄の営む鉄道事業に前記のような国鉄固有の特殊性がある以上は、何ら憲法一四条に反するものではない。
また、非権力的な公共業務の執行をどのように保護するかは立法政策上の問題ではあるが、現在の刑法九五条は、非権力的なものを含め広く公務員によつて執行される公務一般を保護することを目的としているものと解され、その条文の文言からしても、権力作用以外の公務の執行が公務執行妨害罪の対象とならないと解することは相当でないといわねばならない。そして、刑法二三三条、二三四条の業務妨害罪との関係については、公務員の行なう非権力的な公共業務の執行に対する妨害は、その妨害の手段方法の如何によつては、すなわち暴行又は脅迫による妨害の場合には、業務妨害罪のほか公務執行妨害罪を構成するものと解するのが相当なのであつて、もとよりこのように解することが憲法一四条に反するものということはできない(最高裁判所昭和三六年(あ)第八二三号同四一年一一月三〇日大法廷判決・刑集二〇巻九号一〇七六頁参照)。それゆえ、論旨は理由がない。
2 建造物侵入罪と公務執行妨害罪の関係について
所論は要するに、原判決は、被告人佐々木につき建造物侵入罪と別個に公務執行妨害罪の成立を認めたうえ、両罪が牽連犯の関係にあるとしたが、侵入後の不退去は建造物侵入の継続犯としてとらえるべきものであつて、被告人佐々木の奥区長に対する公務執行妨害は建造物侵入の継続の過程で発生したものであるから、これと別罪を構成するものではない、というもののようである。
しかしながら、被告人佐々木は、建造物侵入罪の構成要件を充足する行為をし、その行為の継続中に公務執行妨害罪の構成要件を充足する行為をしたのであるから、両者は別個の構成要件を充足する別個の行為であつて、しかも、いずれか一個の構成要件によつて両者を包括的に評価することはできないから、両者が吸収関係にないことも明らかである。したがつて、被告人佐々木の行為については、建造物侵入と公務員執行妨害の両罪がそれぞれ別個に成立するのである。それゆえ、論旨は理由がない。
3 可罰的違法性について
所論は要するに、被告人佐々木の原判示第三の各所為が、被告人角田の逮捕に抗議するためになされたものであることなどを考えれば、原判決を右各行為の可罰的違法性を肯定したことには疑問がある、というのであるが、動労組合員が検察庁に逮捕されたからといつて、原判示のような行為が許されるものでないことはもちろんであつて、被告人佐々木の行為が法秩序全体の見地からみて許容されるものとは到底いい難い。論旨は理由がない。
第三職権による調査
次に、その余の控訴趣意(量刑不当の主張)について判断するのに先だち、職権をもつて原判決の法令適用の当否を調査する。
原判決は、被告人三名の原判示第一の各所為、被告人角田の同第二の所為及び被告人佐々木の同第三の一の(一)、(二)の各所為につきそれぞれ法定刑を摘示するに際し、右各行為が罰金等臨時措置法を改正する昭和四七年法律第六一号の施行前の行為であることを看過し、刑法六条、一〇条による新旧両法の比照をせず、重い右改正後の罰金等臨時措置法三条一項を適用している。したがつて、原判決には被告人ら三名に対し共通の法令適用の誤りがある。
そこで、右誤りが原判決に及ぼす影響を検討するのに、まず被告人加藤については、原判決は、原判示第一の罪の所定刑中罰金刑を選択しているのであるから、右誤りが判決に影響を及ぼすことは明らかである。
被告人角田については、原判決は、原判示第一、第二の各罪につき所定刑中いずれも懲役刑を選択しているので、正当に法令を適用した場合でも、所定刑中懲役刑を選択する限り、原判決とその処断刑の範囲に変りはない。しかしながら、共同被告人加藤の刑との権衡をも考慮すると、諸般の事情から被告人角田についても各所定刑のうち罰金刑を選択する余地があるところ、正当な法令を適用した場合に、被告人加藤について原判決と異なる量刑判断に至る蓋然性が認められるのと同様に、これに相応じて被告人角田の場合も、原判決と異なる刑種選択、量刑判断に至る蓋然性が認められるので、本件における同被告人に関する右法令適用の誤りは判決に影響を及ぼすことが明らかであるといわなければならない。ちなみに、控訴をした共同被告人に共通の破棄理由があるときは、その共同被告人の利益のためにも原判決を破棄しなければならないとする刑事訴訟法四〇一条の法意に徴しても、このことは十分首肯しうるところである。
次に、被告人佐々木については、原判決には、被告人角田の場合と同様の違法があるほかさらに、併合加重に際し刑法一〇条の適用を誤り、重い原判示第一の罪の懲役刑に加重すべきところ、軽い同第三の罪の懲役刑に加重して処断刑を導き出している違法があり、正しく法令を適用した場合には、原判決と処断刑の範囲を異にするので、異なつた量刑判断に至る蓋然性がある。したがつて、被告人佐々木に関する右各法令適用の誤りは判決に影響を及ぼすことが明らかである。
以上の次第で、原判決は結局いずれの被告人についても破棄を免れない。
そこで、その余の控訴趣意に対する判断を省略し、刑事訴訟法三九七条一項、三八〇条により、原判決を破棄したうえ、同法四〇〇条但書を適用して、当裁判所において直ちに次のように自判する。
原判決が確定した各事実に法律を適用すると、被告人三名の原判示第一の各所為及び被告人角田の原判示第二の所為はいずれも刑法六〇条、二〇四条、昭和四七年法律六一号による改正前の罰金等臨時措置法三条一項一号(刑法六条、一〇条による。以下同じ。)に、被告人佐々木の原判示第三の一の(一)の所為は刑法六〇条、一三〇条前段、右改正前の罰金等臨時措置法三条一項一号に、同一の(二)の所為は暴力行為等処罰に関する法律一条(刑法二六一条)、右改正前の罰金等臨時措置法三条一項二号に、同二の所為は刑法九五条一項に、それぞれ該当するところ、被告人佐々木の原判示第三の一の(一)と一の(二)及び一の(一)と二との間にはそれぞれ手段結果の関係があるので、同法五四条一項後段、一〇条により結局以上を一罪として犯情の最も重い原判示第三の二の罪の刑で処断することとし、各所定刑中、被告人角田の原判示第一、第二の各罪及び被告人加藤の原判示第一の罪につきいずれも罰金刑を、被告人佐々木の原判示第一及び第三の各罪につきいずれも懲役刑を、それぞれ選択し、被告人角田、同佐々木の以上の罪はそれぞれ同法四五条前段の併合罪であるから、被告人角田については同法四八条二項により各罪所定の罰金額を合算し、被告人佐々木については同法四七条本文、一〇条により重い原判示第一の罪の刑に同法四七条但書の制限内で法定の加重をし、被告人角田を右合算額の範囲内で罰金三万円に、被告人佐々木を右加重した刑期の範囲内で懲役四月に、被告人加藤を所定金額の範囲内で罰金八、〇〇〇円に、それぞれ処し、被告人角田及び同加藤において右の各罰金を完納することができないときは、同法一八条により、それぞれ金二、〇〇〇円を一日に換算した期間その被告人を労役場に留置することとし、被告人佐々木に対し情状により同法二五条一項を適用して、この裁判が確定した日から二年間右の刑の執行を猶予し、原審及び当審における訴訟費用の負担については、刑事訴訟法一八一条一項本文、一八二条により、主文第五項記載のとおり定めることとし、主文のとおり判決する。
(粕谷俊治 高橋正之 近藤崇晴)
別紙<省略>